予防医学豆知識

凝りや痛み、「筋膜」が原因!!

01月06日

ストレッチやマッサージをしても、肩凝りや腰痛が解消されない。そんな慢性的な不調の原因は筋肉を包む薄い膜「筋膜」かもしれません。

悪い姿勢や偏った動作を続けると、筋膜がよじれて硬くこわばり、凝りや痛みを引き起こすのです。

筋膜は、全身の筋肉をくまなく覆い、筋繊維1本1本までもカバーしている薄い膜のことで、筋肉の形を保ち、自在に伸び縮みするのを助ける重要な物です。実は、筋肉に限らず、内臓などあらゆる器官を包み込み、ひと続きにつながっているとされます。だから「第二の骨格」とも呼ばれます。

体の凝りや痛みの発生源は、筋膜のよじれや硬直がなかなか改善しない要因ではないかと最近にわかに注目されてきています。

筋膜は、張りのあるコラーゲンと弾力に富んだ少量のエラスチンという二種類の繊維状タンパク質が、網の目のように張りめぐらされた構造をしていて、猫背でスマートフォンやパソコンを見る、いつも同じ側の肩や腕でバックを持つ、椅子に座る時よく脚を組む。あるいは座りっぱなしなど長時間動かない状態など、悪い姿勢や動作・同じ筋肉の使い過ぎの習慣が、体の一部に集中的に負荷がかかると、コラーゲン・エラスチンがよじれて寄り集まり、これらを取り囲む水溶液の水分が失われ、粘っこくなって、筋膜が自由に動けなくなり、その上にある皮膚や、下にある筋肉も動くづらくなり、凝りや痛みを招くのです。しかも筋膜は、巻き付くように、筋肉を覆いながら、隣の筋肉から次の筋肉へとつながっているので、影響は離れた部位にも波及、「腰の筋膜の異常によって、首が痛くなる。」といったことはよくあることです。

こうした筋膜の柔軟性・収縮性を取り戻すためには、一つの筋肉を一定方向に伸ばすストレッチ・あるいは局所的に押し揉みするマッサージでは、筋膜のよじれ解消には至らない。「縦・横・斜めとさまざまな方向へ、連続的に、アイロンがけするように、広い範囲をじんわり伸ばしていくのが良いでしょう。そうすることによって、首・肩の凝り・腰痛・脚ののむくみなど、全身の不調を予防・改善することが出来るのです。

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